2014年5月16日金曜日

5/16 ゴールデンボーイ




ながいこと見あたらなかったスティーブンキングの「ゴールデンボーイ」を部屋の片隅で発見したので久しぶりにいっき読み。

「刑務所のリタ・ヘイワース(ショーシャンクの空にの原作)」と「ゴールデンボーイ」の二編が収録されている。

「刑務所~」は映画とほぼ一緒の内容だが、ラスト1ページのレッドの独白が凄くエモーショナルで何度読んでも目頭が熱くなる。

読む人によって受ける印象はもちろん違うんだろうけど、レッドがバクストンの牧草地でアンディの手紙を見つけて仮釈放違反を犯す決意をするまでの心の流れが、魂の枯れ果てた哀れな元囚人のレッドが奇跡によって罪を犯す前の無垢な青年期に戻っていくような感じなのよね(´;ω;`)。

映画観たけど原作未読って人は読んでみてください。

この原作は元々「恐怖の四季」というタイトルのアンソロジーで春夏編には「刑務所のリタ・ヘイワース」と「ゴールデンボーイ」、秋冬編には「スタンドバイミー」と「マンハッタン奇譚クラブ」が収録されている(共に新潮社より発売)。

で、スティーブンキングがちょこっとイタズラをしているのだ。「ゴールデンボーイ」はアメリカに隠れ住むナチの戦犯と1人の少年の歪んだ関係を書くサスペンスストーリーなのだが、ナチの戦犯のドゥサンダーが「自分の投資顧問だったメイン州の銀行員が妻殺しで投獄された」と語っているのだ。

つまり「刑務所のリタ・ヘイワース(ショーシャンクの空に)」の主人公のアンディの事ね。

「スタンバイミー」の原作でも同じような事をやっていて主人公の友人クリストファーを殺した犯人とアンディの妻を殺した犯人が同一犯という設定らしい(こっちは未読なんで詳細は不明)。

この設定は映画のほうにも反映されてるんだろうか?

「スタンドバイミー」は大昔に観たきりなんで細かいとこは覚えてないし「ゴールデンボーイ」はイアン・マッケラン主演で映画化されてるけど観たことないんでわかんねーや。

ちなみにアンソロジー中唯一映像化されていない「マンハッタン奇譚クラブ」も現在映画化の企画が進んでいるそうな。

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