●19時より吉祥寺にて映画「ドラゴンタトゥーの女」観賞。
欧米版横溝ミステリーといった感じの内容。
もっともメインとなる事件は思っていたよりあっさりと扱われていて、主に登場人物(主人公のミカエルとヒロインのリスベット)の描写に重きがおかれている。
ヒロインのリスベットは実に魅力的。
たぶん、そう遠くないうちに日本のテレビドラマや邦画などに全身黒づくめの過剰にピアスをしたメンヘラ設定の薄っぺらいパクリキャラとかが出てくるんだろうな。
劇中で猫の死骸とか人間の死体の写真とかゴルフクラブでアゴを砕かれて血を吹いてる人間の顔のUPは普通に映るのに、なぜかベッドシーンの性器近辺にはモザイク・・・。
あのへんの基準はほんとわからん。
●以下「ドラゴンタトゥーの女」とは関係の無いだらだらとした個人的な思い出話。
2009年の春に、それまで四年間ほど続けていた警備の仕事を辞めた(理由は割愛)。
その時点ですでに30代後半だったので、仕事(バイト)なんぞ簡単に見つかるわけがない。
精神的にもかなりまいっていて、とりあえず差し迫った生活のことは置いといて、なにかしら気持ちが前向きになることをやらなきゃダメになるなと思った。
その流れで受けたのが奥田庸介監督の
「青春墓場~明日と一緒に歩くのだ~」のオーディションだった。
受からないと思って受けたのだが、これが合格。
まったく皮肉なもんである。
時間が自由なことが魅力で警備員の仕事を始めて、オーディションもコンスタントにうけたのだが落ちまくり、その警備の仕事を辞めて無職の状態で受けたオーディションに合格するんだから!!
幸い直後に現在も続けている夜勤の仕事がみつかり、なんとか生活も(ギリギリ)安定して撮影に差し障りがでることも無かった。
作品が完成し2009年の秋に関係者向けの試写が行われ、その場にて同作品が翌年の夕張国際ファンタスティック映画祭のコンペに入選したことを知らされた。
コンペの入選自体に驚きは無かった。なんせそれまでに二年連続でコンペ入選していた監督の作品なのだから。
問題は夕張行きの件である。
年末に関係者向けの格安パック旅行サービス(行き帰りの飛行機代と宿泊料混み)の資料が送られてきたのだが・・・。
期間は毎年ほぼ二月末から三月頭にかけての五日間開催なのだが、仕事を始めてからまだ半年も経っていない状態で年明けにいきなり五連休取る(要求する)勇気がなかった。
となると出演作が上映される日をしぼって単独会場入りとなるわけだが、かなりせわしない。
そもそもパック料金と違って交通費がバカにならないのだ。
それに加えて現地で宿泊も考えなくちゃいけないわけだがホテルの予約なんて時期的にとれるんだろうか?
そんなことを悶々と考えているうちに疲れてきてしまって、結局夕張行きは辞退してしまった。
で、2010年の二月末。コンペの結果発表を東小金井の漫画喫茶にてネット中継で視聴。
結果は見事に
グランプリ。
後にも先にもあれほど後悔したことはなかった。人生でめったに無いエクスタシーな瞬間に生で立ち会う機会を逃したのだから。
そんなわけで今年も夕張ファンタがすでにはじまっているわけですが、上記の2010年の事を思い出して、ひとしきり後悔に耽っている自分です(去年の今くらいもそんな感じでした)。
誰かいませんかね? 今一度、夕張への道を私に示してくれる人は?
もちろん
一般客としてじゃなく
出演者のポジションでね。
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