2014年3月12日水曜日
3/12 三年目。
震災というと、いつも思い出すのは直後に雨後の筍のごとく登場した「チャリティソング」というやつである。
多くは有名アーティストが歌っているもので、なかには作詞・作曲を手がけたものもあるのだが、その内容たるや唖然とさせられるものが多かった。
当時コンビニの夜勤の仕事をしていて、店内で流している有線放送か絶えずそういった音楽がながれてくるのだ。すべてをきっちり詳しく聴いたわけじゃないけど・・。
いわく・・・・。
「君はひとりじゃない」
「目の前には希望の未来が」
「さあ歩いていこう」
「涙をふいて」
「新しい夜明けを信じて」
・・・・・・・とかなんとか、聞こえてくるフレーズは、そんな薄っぺらいのばっかり。
小学校の卒業式の卒業生代表の挨拶かよ?
最愛の人を失った人にとって残りの人生は耐え難い孤独の日々だろうし、焦土のような光景に絶望しか見出せない人もいるだろう。
そんな人間に「歩け」とか「涙ふけ」とか。
才能のある人間が、ああいう時期に何かアクションを起こしたいという気持ちは理解できるけど長い長い逡巡の後に、何一つ答えなんか見出せない状態で歩き出そうとする人間に寄り添うなら、もっと慎重に言葉を選ぶべきだ。
チャリティということで売り上げは寄付に回ったんだろうけど、正直なとこ自分には震災をネタに有名アーティストがオ○ニーをしているようにしか思えなかった。
そんな曲が流れてくるたびに誰もいない夜のコンビニで「かんべんしてくれよ」と呻いてた。
長渕剛さんは子供のころから苦手だった。テレビから受ける印象は凄く暴力的だし、後年ドラマや映画で長渕さんと一緒に仕事をしたことある人から、現場での彼の横暴ともいえる振舞いを聞いて「ああ、やっぱりそういう人なのか」と納得したものである。
ただ長渕さんの「愛おしき死者たちよ」という歌は他の凡百のチャリティソングを遥かにしのぐ歌だと思う。
はじめて聴いたのは去年の夏くらいだったろうか?牛丼屋で突然流れてきてスコーンと頭の中に入ってきて結局泣きながらカレーを食べたw
とくに
"決して希望などたやすく信じるな 生きてゆくのがみっともなくなる"
"ただいたずらにひけらかすな優しさを なおさら無力におもえるから"
というフレーズ。
これって被災者に対する励ましの言葉以外に、やっぱり他のアーティスト達の雑多な仕事に対する批判も含まれてるのかな?
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